宮古島で最も空に近い場所へ―竹中山展望台とは
沖縄県宮古島市、城辺(ぐすくべ)友利・保良(ぼら)地区にひっそりと佇む「竹中山展望台(竹中山展望公園)」をご存知でしょうか。標高わずか約115mながら、隆起サンゴ礁からなる平坦な地形が特徴の宮古島において、この高さは島内でも有数の高地となります。有名観光地のような賑わいはありませんが、だからこそ味わえる圧倒的な静けさと、視界を遮るもののない360度の大パノラマが、旅慣れた人々を密かに魅了し続けている「知る人ぞ知る」スポットなのです。

竹中山に伝わる鬼伝説と歴史の記憶
竹中山という名前には、宮古島に古くから伝わる興味深い民話が関係しています。宮古島市が指定する歴史文化散策ロード『綾道(あやんつ)城辺東・北コース』の案内によれば、かつて宮古島で悪さを働いていた鬼が、神様と「杵(きね)の投げ合い勝負」をして敗れ、命からがら逃げ出したという伝説が残っています。神様に逃げられたことに気づかれた鬼が御嶽まで追われ、逃げ惑った場所こそがこの竹中山だと伝えられているのです。近くの七又集落には、この伝説にゆかりのある「神の杵(カンヌンナック)」「鬼の杵(ウンヌンナック)」と呼ばれる一対の立石も残っており、星の観測用の石碑であったという説もあります。歴史ロマンを感じながら訪れると、また違った趣を感じられるはずです。
また、展望台のすぐ近くの県道235号線沿いには、2010年に建設された沖縄電力の太陽光発電実証実験施設の跡地があります。2019年の台風被害でパネルは撤去され、現在は錆びついた架台の骨組みだけが残る、通称「メガソーラー廃墟」として静かに歴史を物語っています。当時の専用展望台も残されており、近代史の一片に触れられる場所としても興味深いスポットです。
見どころは「360度の大パノラマ」と「何もない贅沢」
竹中山展望台最大の魅力は、何と言っても屋上から広がる360度の絶景です。晴れた日には、東シナ海と太平洋の両方を同時に望むことができるという、宮古島の中でも非常に貴重なロケーション。眼下にはエメラルドグリーンに輝く「宮古ブルー」の海、そして宮古島最東端の景勝地として名高い「東平安名崎(ひがしへんなざき)」の岬と灯台まで一望できます。さらに視線を転じれば、宮古島特有の広大なサトウキビ畑が風になびく、素朴で美しい島の原風景が広がっています。
この展望台には売店も自動販売機も遊具もありません。観光地としての開発が最小限に留められているからこそ、有名ビーチのような喧騒とは無縁の、風の音や鳥のさえずりだけが響く静寂な時間を過ごすことができます。「何もないことを楽しむ」という、成熟した旅行者にこそ味わってほしい贅沢がここにはあります。
夜は必見!満天の星空観測スポット
竹中山展望台は、実は宮古島有数の星空スポットとしても知られています。周囲に人工的な光がほとんどないため、夜になると天の川や流れ星を肉眼ではっきりと観察することができます。日中の絶景はもちろん、時間が許すなら夜にもう一度訪れて、満天の星空を見上げる時間を作ることを強くおすすめします。防寒対策と懐中電灯(スマートフォンのライトで代用可)を忘れずに準備しましょう。
アクセス方法と駐車場情報
竹中山展望台へは、公共交通機関でのアクセスが難しいため、島内周遊には
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でのレンタカー利用が必須となります。宮古空港からは車で約25〜30分。県道235号線を保良地区方面へ進み、宮古海宝館付近から西へ向かうと、道路右手に「竹中山展望公園」への入り口看板が見えてきます。
展望台のふもとには無料の駐車スペース(普通車約5台分)が整備されていますが、駐車スペース全体が斜面になっているため、駐車の際は輪止めなどでしっかり車を固定することをおすすめします。また、入り口から駐車場までの道は幅が狭く曲がりくねった急勾配の坂道となっているため、運転に不安がある方は無理をせず、入り口付近の安全な場所に車を停めて、徒歩(数分程度)で登ることをおすすめします。
ガイドブックではあまり大きく取り上げられていないため、観光客が集中することはほとんどなく、年間を通じて混雑を気にせずゆったりと見学できるのも魅力の一つです。
訪問時の注意点
竹中山周辺には、太平洋戦争時に旧日本軍が構築した防空壕や避難壕といった戦争遺跡が複数点在しています。これらは未整備で崩落の危険があるほか、ハブの潜み場所にもなっているため、案内のない壕や洞窟へ無断で立ち入ることは絶対に避けてください。
また、夏場は蚊やアブなどの虫が多いため、虫除けスプレーの使用や長袖・長ズボンの着用がおすすめです。草むらには毒蛇(サキシマハブ)が潜んでいる可能性もあるため、整備された遊歩道以外の藪には絶対に立ち入らないようにしましょう。標高が高く遮るもののない丘の上に位置するため、海からの強風が吹きやすい点にも注意が必要です。雨の日や雨上がりは、階段や遊歩道、駐車場の斜面が滑りやすくなるため、足元にはくれぐれもご注意ください。トイレや自動販売機は設置されていないので、日中訪問の際は熱中症対策として飲料水を十分に準備してから向かいましょう。
周辺の楽しみ方と宿泊情報
竹中山展望台からほど近い東平安名崎や保良泉ビーチなど、宮古島南東部には見どころが点在しています。滞在中はマリンアクティビティやシュノーケリングツアーなど
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を活用して、宮古ブルーの海も存分に満喫してみてはいかがでしょうか。
宮古島の旅の拠点となる宿泊施設選びも旅の満足度を左右する重要なポイントです。南部エリアに滞在すれば、竹中山展望台へのアクセスも良好になります。ゆったりとくつろげる宿を探すなら
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喧騒を離れ、宮古島の静かな時間と圧倒的な絶景に浸りたい方は、ぜひ一度「竹中山展望台」へ足を運んでみてください。歴史の物語と大自然が織りなす、忘れられない宮古島の思い出になるはずです。


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