住宅街にひっそり佇む、宮古島屈指の伝説の店
宮古島の離島・伊良部島(いらぶじま)。伊良部大橋を渡り、下地島空港からもほど近い中心集落「国仲(くになか)」の、伊良部郵便局の斜め向かいという何の変哲もない住宅街の一角に、連日行列が絶えない伝説の店があります。それが「なかゆくい商店」です。派手な看板があるわけでもなく、初めて訪れると「本当にここ?」と戸惑ってしまうほど地域に溶け込んだ佇まいですが、その実力はSNSで一躍全国区の知名度を獲得するほど。今回は、この宮古島・伊良部島が誇る名店の魅力を、歴史から見どころ、アクセスの注意点まで余すところなくご紹介します。

「ちょっと一休み」から始まった、おばぁの味
なかゆくい商店がオープンしたのは2014年9月のこと。店名の「なかゆくい」とは、宮古島の方言で「ちょっと一休み」を意味する言葉です。もともとは地元のおばぁが切り盛りする、天ぷらや揚げ物を扱う素朴なテイクアウト専門店として地域に根差してきました。
そんな昔ながらの町の商店が、あるとき紅芋を練り込んだ独自の「さたぱんびん」で一躍脚光を浴びることになります。実はこの「さたぱんびん」、沖縄本島で広く知られる「サーターアンダギー」の宮古方言での呼び名。「さた(砂糖)」「ぱんびん(揚げもの)」という素朴な名前の中に、宮古諸島ならではの食文化の歴史が息づいているのです。なかゆくい商店は、この伝統的な「ぱんびん」文化を現代風にアレンジし、今や宮古島観光に欠かせない存在にまで押し上げた立役者と言えるでしょう。

割った瞬間、紫色の宇宙が広がる「紅芋さたぱんびん」
なかゆくい商店の看板メニューは、なんといっても「紅芋さたぱんびん(紅芋ぱんびん)」。1個わずか100円〜110円程度というリーズナブルさながら、その味わいは唯一無二です。生地にたっぷりと練り込まれた紅芋のおかげで、割った瞬間に現れる鮮やかな紫色は思わず写真に収めたくなる美しさ。
食感も驚きの連続で、従来のサーターアンダギーにありがちな「パサパサ感」は一切なく、外側は驚くほどカリカリ、中は信じられないほどふんわり・しっとり・もちもち。油っぽさを感じさせない絶妙な揚げ加減は、まさに職人技と言えます。
そして、多くの観光客のお目当てとなっているのが「さたぱんびんアイス(紅いもぱんびんアイス)」(390円〜)。揚げたてでまだ熱々のさたぱんびんの上に、地元沖縄で愛される「ブルーシールアイス」を丸ごとどーんとトッピングした、まさに悪魔的な組み合わせのスイーツです。アイスはバニラ、塩ちんすこう、紅イモ、サトウキビ、ストロベリーチーズケーキなど全6種のフレーバーから選択可能。熱々のぱんびんと冷たいアイスのコントラストは、一度食べたら忘れられない中毒性があります。
また、甘いものが苦手な方には、ふんわりとした分厚い衣が特徴の「沖縄風天ぷら」もおすすめ。魚天ぷらやとり天、野菜天ぷらが1個80円程度で楽しめ、夏には200円のリーズナブルなかき氷も登場します。

絶景ビーチで味わう、宮古島流の楽しみ方
なかゆくい商店自体はテイクアウト専門店で、店内には座って食事をするようなスペースはほとんどありません。そこで定番となっているのが、購入後に車を走らせること約5分の距離にある絶景ビーチ「渡口の浜(とぐちのはま)」や「佐和田の浜(さわだのはま)」へ移動し、海を眺めながらいただくスタイル。真っ青な宮古ブルーの海を背景に、紫色のさたぱんびんアイスを頬張る時間は、宮古島旅行のハイライトになること間違いなしです。
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アクセス方法と駐車場の重要な注意点
なかゆくい商店の住所は「沖縄県宮古島市伊良部国仲57-3」。下地島空港からは車でわずか約4分、宮古島本島の宮古空港からは伊良部大橋を経由して約27分(橋を渡ってからは約10分)というアクセスです。公共バスの本数は非常に少ないため、島内を自由に周遊できるレンタカーでの訪問が圧倒的におすすめです。
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駐車場は店舗裏手に約20〜30台収容可能な無料駐車場が完備されていますが、ここで一つ重要な注意点があります。以前は店舗横から直接駐車場に入れましたが、現在はコンクリートブロックとチェーンで封鎖され、通行できません。新しいルートは、店舗前の県道204号線を少し南へ進み、空き地の手前を左折、さらに左折して裏の私道へ回り込む必要があります。この周辺道路は道幅が非常に狭く、対向車とのすれ違いが困難なため、運転には十分注意しましょう。
混雑状況と絶対に知っておきたい営業ルール
なかゆくい商店は、観光シーズンや曜日を問わず、平日の午後でも常に行列ができる大人気店です。特に14:00〜15:00のおやつ時がピークで、ゴールデンウィークや夏休みには開店前から50人以上が並ぶことも珍しくありません。テイクアウト専門のため回転は比較的早いですが、並び始めてから受け取りまで30分〜1時間ほど見ておくと安心です。
ここで絶対に押さえておきたいのが営業時間のルールです。営業は「午前9:30〜12:00(または12:30頃)」「午後13:30〜16:00」の2部制となっており、12:00〜13:30は完全に閉店してしまいます。さらに公式の営業終了は16:00とされていますが、これはあくまで目安。実際にはその日の仕込み分がなくなり次第、その時点で即終了となってしまいます。特に午後の部は14〜15時台の早い時間に売り切れることが多いため、確実に味わいたいなら「午前中、できれば開店直後」を狙うのが最大の攻略法です。なお、毎週木曜日は定休日、月曜日は午後のみの営業となる場合があるので、訪問前に最新情報の確認をおすすめします。
そのほか、混雑時には「1人2〜3個まで」といった個数制限が設けられることもあり、大量のお土産買いができない日もあります。会計は現金のみの対応で、クレジットカードや電子マネーは一切使用できないため、事前に小銭や千円札を準備しておきましょう。また、さたぱんびんアイスは高温多湿な宮古島の気候ゆえ、受け取った瞬間からアイスが猛スピードで溶け始めます。写真撮影はほどほどに、車内や店舗脇の日陰でスピーディーに味わうのがベストです。店舗周辺は住宅街ですので、ゴミの放置や違法駐車は厳禁。マナーを守って気持ちよく楽しみましょう。
伊良部島の旅の拠点探しにも
なかゆくい商店を訪れる伊良部島・下地島エリアには、青い海を望むリゾートホテルやコテージも点在しています。渡口の浜や佐和田の浜、伊良部大橋の絶景ドライブとあわせて宿泊先を探せば、伊良部島の魅力をより深く堪能できるはずです。
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宮古島本島から少し足を延ばすだけで出会える、この唯一無二の紫色のスイーツ。ぜひ次の宮古島旅行では、伊良部島の「なかゆくい商店」を旅程に組み込んでみてください。


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